映画も音楽も手軽でシンプルに楽しみたい
「シンプルで、映画鑑賞にも音楽鑑賞にも両方使えるスピーカーはないか?」と最近よく尋ねられるようになりました。もちろん音が良いことが前提条件。ここでいう「シンプル」というのはシステムや配線のこと。テレビやPC周りは特にケーブルが多いですよね。ネット回線やDACやアンプなど、分化させればさせるほど機材もケーブル増えていく。そうなれば設置スペースも必要だし、ケーブルの配線もたいへん。新たにシステムを組むと思うだけで、げんなりとしてしまうのでしょうね。 また、音質の面では、オーディオビジュアルとオーディオ兼用となると、やはり臨場感や迫力が欠かせないと私は思う。かといって、あまりに重低音が主張してしまうと聴く音楽も限られてしまうのでバランスが重要。 機械周りをスッキリと。且つ、映画にも音楽に対応できる音質。今までの趣味として楽しむオーディオではなく、シンプルで手軽に良い音を楽しめる、欲張りスピーカーに需要が集まっているのですね。
ワイヤレス&アンプ内蔵で、ケーブルはたったの四本。
スピーカーを鳴らすにはアンプが必要です。しかし、XEO3はそのアンプが内蔵されており、さらにトランスミッターで音の情報を電波で送信するワイヤレス仕様。セッティングは、トランスミッターと左右スピーカーの電源ケーブルを接続。あとはトランスミッターと、テレビやPCなどの音源に接続するだけ。これでセッティングは完了。つまり、電源ケーブル3本と、音源に繋ぐケーブルを一本繋げばすぐに音楽や映画を楽しむことが出来る。これなら誰でも簡単に接続できて、正面からのレイアウトはもちろん、背面のケーブルもスッキリ!インテリアとしても馴染みがいいです。
サブウーファーにも負けず劣らずの重低音とクリアな音質。
我が家のリビングでは、2スピーカーとサブウーファー、AVセンターがセットになった2.1chのホームシアターシステムで映画鑑賞を楽しんでいました。それと比べてXEO3の音質は・・・? 試してみると、音の違いは明らか。深く沈む重低音を全身で感じることができるのに、歌声や台詞は良く聴こえ、高音もよく伸びる。それぞれ音が一束となってまっすぐと私のもとまでズズンッ!と届く。まさに、小さな空気砲で打たれたかのような感覚でした。実際にホラー映画「パラノーマル・アクティビティ3」を視聴するも、今までのホームシアターセットでは表現しきれない細かな音までが如実に表現され、緊迫感・臨場感が三割増しの恐怖体験に・・・。しばらく後悔が続きましたね。 また、音楽を聴くとカラっとした乾いた音で弦楽器の張りのある音質が特に気に入りました。クリアな音質でメリハリもあり、ジャンルを問わない。ワイヤレスだからと言って侮ることなかれ。音が途切れることはなく、映画も音楽も本格的な音質で幅広く楽しめました。
手軽さを活かして、あらゆるシーンに!
スピーカーの設置場所は、リビング、書斎、キッチンなど、どこでもOK。テレビやPCなどの音源にケーブル1本つなげば、トランスミッターと離れていてもクリアで迫力のある音質で聴くことができる。 例えば、外出中にヘッドホンなどで聴いていたスマートフォンやミュージックプレーヤーをトランスミッターに接続すれば、続きはスピーカーで楽しめる。また、今までは家族でほとんど音楽を聴く機会がなかったという家庭でも、良い音をシェアすれば、人が自然と集まり会話のきっかけにもなる。現に今回、私と父がそうでした。XEO3は音を楽しめる場所を広げ、人と人とをつないでくれる製品です。
●プロフィール
福島花乃:オーディオライター
手軽に楽しめるオーディオをコンセプトに執筆やイベントなどで活動中。若手女子のオーディオ評論家として日経新聞ウェブ版で紹介され、ポータブル機器を中心に手軽な良い音を追求している。執筆経歴は「モノ・マガジン」、「はじめてのPCオーディオ」、「Digi Fi」など。好きなアーティストはVintage Trouble、Jason Mraz、MONKEY MAJIK、秦基博他。趣味は陶芸、日本酒飲み比べ。